【代表岩本が語る 不動産再生のコツ】
資産価値の向上 築古ビルの増築について
「申請が不要な増築とは!?」

Column

貸し床面積の増やし方

既存建物の資産価値を増やす上で、増築(貸し床面積を増やす)という事はもっとも大切なことの一つです。しかし、ビルが古いと旧耐震である、図面を紛失しているなど、増築申請に多額のコストと時間が掛かりそうで諦めているオーナーも多いのではないかと思います。

今回はそんな面倒な申請が不要となる、貸し床面積の増やし方についてご紹介します。

 

既存建物のチェックポイント ~ステップ1:容積率の余り~

既存建物のチェックポイントは、2つのステップを踏んで確認していきます。ステップ1では、各年代の建築基準法の改正を利用し容積の余りがないかをチェックします。容積緩和に関わる建築基準法の改正は、複数ありますが今回は主に以下の3点について解説します。

2014年7月以降に建築確認を受けた建物であれば、EVシャフト分が容積対象外となり、1997年9月以降に建築確認を受けていれば、共同住宅の廊下や階段、エントランス等が容積対象外となります。

また、1964年1月以降に建築確認を受けていれば、屋内や半屋内の駐車場は1/5まで容積対象外とまります。つまり、2014年7月以前に建築確認を受けた建物であれば、EVが有る場合は必ず容積が余っています。そして、建物が古くなる程、その他の容積が余っている可能性があるのです。

 

既存建物のチェックポイント ~ステップ2:容積率の余り~

ステップ2では、余剰容積を計算後、駐車場などの延べ床面積に算入されている容積対象外の床を、容積対象となる店舗や事務所などの床に変更する検討をします。厳密には増築とはならず、用途変更の扱いとなるのです。

 

上記の検討により、思わぬところで貸し床面積が増えたりする場合があります。

なお、元々延べ床面積に入っていない屋外などに増築をするときは、増築申請が必要となります。
また、駐車場条例や用途変更等他の法律の遵守も必要となりますので、一級建築士に確認されることをお勧めします。
築古中小規模ビルの有効利活用に関するご相談はお気軽にご連絡ください。

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WEB:ordermade-tokyo.jp

岩本  裕
一級建築士

東京都市大学(旧武蔵工業大学)工学部建築学科卒業
大手ゼネコンでは、主にマンション工事の現場監督とアメフト選手として活動、 その後大手マンションデベロッパーと新興デベロッパーにて土地の仕入れから企画販売を一貫して経験。2009年8月、「the SOHO」の運営を機に当社設立。代表取締役就任、2021年7月サイバーエージェントグループに参画、現在に至る。
趣味:週3回以上のパワーリフティング(ベンチプレスは155㎏)、バスフィッシング

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