【代表岩本が語る 不動産再生のコツ】
上昇する都心の空室率「渋谷区のオフィス需要は無くなってしまうのか?」
新たな需要にみる“オフィス企画のポイント”

Column

都心のオフィス空室率上昇

上昇する都心の大規模オフィスビルの空室率。特にこれまで市場をけん引してきた渋谷区の空室率上昇は顕著で、8月時点で4.31%、前月比0.46%上昇(引用:三鬼商事㈱「オフィスマーケットデータ」・※東京ビジネス地区(都心5区)内にある基準階面積100坪以上の主要貸事務所ビルが対象)となっています。

空室率推移グラフ
▲図1:渋谷区のオフィスビル 空室率推移

渋谷区では、近年、渋谷ストリーム(2018年9月)、渋谷ソラスタ(2019年3月)、渋谷スクランブルスクエア(2019年11月)、渋谷フクラス(2019年12 月)などハイスペック大規模ビルが続々とオープンしました。それらのビルは、大手IT企業が点在する拠点を集約したり、急成長するスタートアップ企業の拡大拠点として、開業当初から満室稼働をしています。

一方で、前述の企業が抜けたA級・B級ビルは、まさにコロナ禍での募集となり、当ビルへ事業拡大をする企業は少なく、かつ渋谷区の特性上IT企業が多い為、テレワーク実施による縮小移転が加速しています。従って、フロア面積100坪~500坪のA級・B級ビルの空室率が上昇しています。上記の傾向は渋谷区に限った事ではありませんが、近年の大型オフィスビル供給の多さと、テレワーク実施率の高さで渋谷区の空室率が際立って上昇したと予測します。上記の傾向は、100坪以上の大規模オフィスビルについてですが、果たして小規模オフィスの空室率はどうなっているのでしょうか?

 

コロナ禍におけるシェアオフィスの需要

弊社では、都内で約45棟(渋谷区で11棟)、700区画(平均貸付面積67.94㎡)のスモールオフィスを供給していますが、渋谷区の物件の空室率(面積ベース/弊社が貸主の物件)は、コロナ禍でも急上昇することなく、0.3%~1.9%を推移しており、直近の8月は空室率0.7%となっています。(図1参照)縮小移転やコストダウンを兼ねて移転する企業や個人が多く、一部の会社では拡大移転の需要もあります。

オフィス解約・契約グラフ
▲図2:区画貸しの解約申請・新規契約数推移

またデスク利用(机貸)の需要も増えています。これまで利用者の多くは、起業したての法人やフリーランサーでしたが、オフィスの近隣に住む、企業勤めの方のテレワーク利用やオフィスを完全に無くし、テレワーク化した小規模事業者の打合せ場所兼法人登記利用などが増えています。

フリーデスク解約・契約グラフ
▲図3:デスク利用の解約申請・新規契約数推移

新たな需要にみるオフィス企画のポイント

今後も景気低迷は続き、テレワークも普及する中で、オフィス全体の空室率は上昇し、賃料は下落することが予測されます。
しかし、スモールオフィス・シェアオフィスに限って言えば、縮小移転やテレワーク利用で活況である現実もあります。安全性はもちろん、建物全体の企画から共用部のデザイン、専有部の商品構成や利用方法、賃貸方法等を工夫すれば、高稼働・高賃料を保てると考えます。
大きい箱を作って、大きく稼ぐというオフィスビルの概念が崩れつつある今、小規模オフィスビルにも工夫次第で商機が生まれるのではないでしょうか?

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▲図4:PORTAL POINT HARAJUKUのデスク貸しスペース

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岩本  裕
一級建築士

東京都市大学(旧武蔵工業大学)工学部建築学科卒業
大手ゼネコンでは、主にマンション工事の現場監督とアメフト選手として活動、 その後大手マンションデベロッパーと新興デベロッパーにて土地の仕入れから企画販売を一貫して経験。2009年8月、「the SOHO」の運営を機に当社設立。代表取締役就任、2021年7月サイバーエージェントグループに参画、現在に至る。
趣味:週3回以上のパワーリフティング(ベンチプレスは155㎏)、バスフィッシング

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